治験とは、薬の承認に必要な有効性や安全性を確認するために患者さんや健康な方の協力を得てデータを集めることです。

病気を予防するために接種するワクチンや、病気になった時あるいは治療が必要な状況になった時に使用する薬ができるまでには、さまざまな試験が行われます。必ず有効性（効果）と安全性（副作用・副反応）を確認し、承認されてはじめて私たちが安心して使用することができます。また、新しい薬が誕生するまでには、医師や製薬会社だけでなく治験を管理する人や治験に参加する人など、多くの人の思いや協力が必要不可欠です。

医学の発展によって多くの薬やワクチンが使えるようになりましたが、それでもまだ適切な薬がないために病気や感染症で苦しんでいる方がたくさんいます。そうした人たちのためにも製薬会社は、新しい薬やワクチンを開発するための「治験」を実施しています。

人に対して行われる試験を「臨床試験」と呼びます。ここでいう「治験」とは、厚生労働省の承認を受けるために行われる臨床試験のことです。