アルコール性肝障害

アルコール性肝障害は、長期にわたるアルコールの過剰摂取により起こる肝障害です。お酒に含まれるアルコールは肝臓内で分解され無毒化されますが、お酒を大量に飲み続けると飲む量に比例して有害物質の分解が追いつかなくなり、肝臓は障害を受けます。

日頃から飲酒量の多い人は脂肪が十分に燃焼されないため肝臓に脂肪が蓄積し、アルコール性肝障害の第一歩として「アルコール性脂肪肝」を発症します。さらにアルコールの摂取を続けていくと肝障害が進行し、肝臓の線維化が引き起こされ「アルコール性肝炎」となります。最終的に肝硬変を発症したり、劇症化したりすることで死亡するケースもあります。

日本人におけるアルコール性肝炎の患者は3万3千人と推計され(2011年厚生労働省調査)、約10~15%の人は肝硬変を発症します。アルコールを原因とする肝障害のため、禁酒をすることで約30%の方は肝臓が正常化すると言われています。