肝生検
(病理学的検査)

肝生検(バイオプシー)は、現在でも肝疾患の診断の基準(ゴールドスタンダード)となる検査です。肝生検では、肝臓に針を刺して、肝臓の組織の一部を採取し、顕微鏡で直接病理診断をします。慢性肝炎における炎症の強さや線維化の程度を判定するのに有用で、その他には細胞の状態なども知ることができます。肝疾患の診断や進行程度、治療効果などを病理学的に検査します。

検査値名 説明
肝生検
(病理学的検査)

検査は通常、1日入院して行われます。肝生検は侵襲度の高い検査で、サンプリングエラー、判定結果が病理医師の主観に左右される、患者にかかる身体的・経済的な負担等のデメリットやリスクもあるため、血液検査や画像検査などで診断が難しい場合や確定診断を下す必要がある場合にのみ実施されます。なお、腫瘍の組織診断を目的とするときは腫瘍生検ともよばれます。

監修:虎の門病院 肝臓内科 医長 斎藤聡先生