フィブロスキャン検査

右脇腹の表面に振動と超音波を伝える特殊な「プローブ」をあて、その振動と超音波の伝わり方から肝臓の硬さや肝臓の脂肪量を測ります。フィブロスキャンには複数のプローブがあり、体型に合わせて使い分けられます。肝硬変の評価や脂肪肝の評価は針を刺して検査を行う肝生検がゴールドスタンダードですが、フィブロスキャン検査では、痛み無く軽い振動を感じるだけで、繰り返し安全に検査を行うことができます。フィブロスキャン検査は肝臓のエラストグラフィとしてフィブロスキャン(FibroScan)やTransient Elastography(トランジエント・エラストグラフィ)、VCTEなどと呼ばれることがあります。

検査値名 説明 基準値
肝硬度測定
(VCTE)

皮膚表面から肝臓に振動を伝え、その伝わる速さから肝臓の硬さを数値化します。肝臓に線維化が起こり硬くなればなるほど、振動が早く伝わることから、線維化の度合を数値で知ることができます。また、線維化の評価だけでなく発癌の予測や門脈圧亢進症の程度の評価などにも活用されています。

1.5~5kPa
肝脂肪量測定
(CAP)

肝臓内を伝わり返ってくる超音波信号の減衰の度合から、肝臓の脂肪の度合を数値化します。Bモードによる超音波検査と異なり、数値で評価されるため、客観的な指標として脂肪肝の評価に有用です。肝硬度測定と同時に検査が可能です。

100~220dB/m

※基準値は検査機関によって多少異なることがあります。

フィブロスキャン検査を
検討中の方へ

監修:虎の門病院 肝臓内科 医長 斎藤聡先生